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古細菌

古細菌(こさいきん、Archaea/アーキア)は、生物の分類の一つで、sn-グリセロール-1-リン酸のイソプレノイドエーテル(他生物はsn-グリセロール-3-リン酸の脂肪酸エステル)より構成される細胞膜に特徴付けられる生物群である。一般にメタン菌・高度好塩菌・好熱好酸菌・超好熱菌など、極限環境に生息する生物として認知されている。

形態的な特徴に乏しく、当初は真正細菌(細菌、バクテリア)の仲間だと考えられていた。しかし、その後の研究により異なる進化を遂げてきたことが分かり、生物分類上では独立したドメインまたは界が与えられることが多い。遺伝子構成などから真核生物の祖先と何らかの関連を持つと考えられている。始原菌(しげんきん)や後生細菌(こうせいさいきん)と呼ばれることもある。
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古細菌は、生物を基本的な遺伝の仕組みや生化学的性質を元に大きく分類する3ドメイン説において、真核生物ドメイン(植物、動物、真菌)、真正細菌ドメイン(大腸菌や藍藻などの普通の細菌)と並んで全生物界を三分する「古細菌ドメイン」を構成する生物グループである。これまでによく知られている古細菌の例としては、高NaCl濃度の環境に生育する高度好塩菌や、温泉や熱水噴出孔などに見られる好熱菌などがあり、われわれから見れば極めて過酷な環境にも分布している。

形態的には真正細菌と同じ原核生物に属し、細胞の大きさ、細胞核を持たないことなどの点で共通する。このため長らく真正細菌と同じグループ(モネラ界)として扱われて来た。しかし分子レベルでの研究が進むにつれ、その違いが明らかになってきている。

例えば、古細菌とその他の生物(特に真正細菌)の間には、以下のような違いが知られている。

細胞膜を構成する脂質の構造が対掌体の関係にある。具体的には、真正細菌を含むその他の生物がグリセロール骨格のsn-1、sn-2位に炭化水素鎖が結合するのに対し、古細菌は例外なく炭化水素鎖が sn-2、sn-3 位に結合する。
細胞膜に脂肪酸を一切持たず、グリセロールにイソプレノイドアルコールがエーテル結合した脂質骨格を持つ。真正細菌を含むその他の生物はグリセロールに脂肪酸がエステル結合する。
真正細菌の細胞壁はムレイン(ペプチドグリカン)であり、N-アセチルムラミン酸を含むのに対し、多くの古細菌の細胞壁は糖タンパク質であり、N-アセチルムラミン酸を持たない。
これらの違いに加え、進化系統的にはむしろ真正細菌よりも真核生物に近縁で[2][3]、DNAの複製やタンパク質合成系といった生命の基幹部分の機構が真核生物に類似している。このような生化学的差異、系統学的位置が明らかになるに従い独立のドメインとして扱われるようになった。

古細菌についての研究は、病原性がないことや、知られたのが遅かったことなどから真正細菌に比べ立ち遅れた。その生体システムは未だ不明な点が多いが、原始生命体や真核生物の起源、あるいは有用酵素の利用・メタン発酵などと関連して研究が進められている。

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2009年06月01日 10:14に投稿されたエントリーのページです。

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